バッテリー

2007年2月25日 読書
友達に借りパクされて、買いなおすかどうするか悩んでたんですが、続編(?)が発売されたのを期にとうとう買ってしまった。
映画公開直前だからか、やたら本屋さんも推してますね。
でもこれ、ほんといい話です。
子供よりも大人が読むべき話だとおもう。

豪とか瑞垣とか、人間くさくてほんとにいいなぁ。
私は昔からなぜか「持つ者と持たない者」っていうテーマの話が大好きです。
「持つ者」の近くに生まれてきてしまった「持たない者」の苦悩とか考えるとなんていうか…ぞくぞくします(ドSめ)
天才と出会って魅入られた者にとっての一番の悲劇は、その人から離れられないこと。
勝てないと、追いつけないとわかっていても、努力せずにはいられないこと。
理解できないのに、憎んでるのに、でもどうしようもなく惹かれること。
なんかわかるんです、こういう気持ち。
それってすごく恋愛に似てると思うんだよねーこういう恋を続けてても絶対私は幸せになれない、でも離れられないの…!っていう(笑)
そういうドロドロでグチャグチャな感情を握り締めて、でも自分の嫉妬とか嫌な部分をちゃんと認めて、時間がかかってもその気持ちを自分の中で消化して、人は大人になっていくものだと思うから、これは大人が読んでもおもしろい作品なんでしょう。
どうしようもなく理解できるから。

巧はすごく魅力的なキャラクターだけど、私は彼には共感できない。
おお振りの榛名に通じるものがあるな(笑)
世の中綺麗ごとだけじゃやっていけない、超えられないものはあるっていうのを大多数の平凡な人間は知ってるんです。
私は平凡であることこそが最も素晴らしく幸せなことだと思ってます。
自分が天才ではないことを知っているから、いつも自分の力を慎重に推し量り、無理だなと思ったことには…というか全てのことに本気を出さないままこれまで生きてきました。
まぁ冷静に考えれば、こんなのただの頑張らない口実でしかなくて、努力することはほんとに素晴らしいことなんだけどね。
でも努力できることもひとつの才能だと思うので。
私にはその才能はないんですきっと。
しかも、無理だってわかってても本気になれるぐらい好きなものに出会ったことがない。
努力の才能を持つ人も、ほんとに好きだと胸を張って言えるものを見つけた人も、幸せなんだと思う。
周囲が彼らをどう思おうとね。
まぁ巧は天才として描かれてるけど、努力の才能を併せ持った天才なんてもう最強じゃないか!
才能があって努力もできるなんて、これ以上羨ましい資質を持った人、なかなかいないよ。

で、結局何が言いたかったかというと、バッテリーはおもしろいよ!ってことです(えぇ?!)
今日ラストイニング買いに行ったら品切れって言われてもやもやがたまってたんで、思ってたことを吐き出してみました(笑)
映画は、気が向いたら観に行きます。

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