ただひたすらに号泣してしまうような類のお話かな、と思って読み始めました。
全然違ったな。
淡々と読み進めて、淡々と泣けるお話でした。
数学(数字)とタイガースと江夏がこんなに素敵な話を紡ぎ出すなんて、考えたこともなかった(笑)
あたしは数学にはずっと苦しめられてきたので、あまりいい思い出はないんだけど、今回ばかりは数学ひいては数字はとても美しいものなのだと思いました。
80分しか記憶がもたない博士が繰り返し語る素数の話や、読んでも理解できないような公式の話、普段とかく敬遠しがちなそれらがこの作品のスパイスになってるのは間違いないと思います。
一人称の主である「私」もその息子のルートも、凡庸であることこそが美しいという見本のような人たち。
「私」は素敵な家政婦さん。
人のことを思いやるという行為は、いつだってすばらしいものだとあたしは思う。
ルートは聡明でとてもかわいらしい男の子。
子供なのに、時々子供とは思えないようなことを言ったりする。
大人が思うほど、子供は単純な生き物じゃない。
案外大人より大切なことを知ってたりするんだなぁって。
繰り返し80分を生き直す博士が、前の80分を忘れてもなお、なぜあんなにも子供に執着(という表現が正しいのかわからないけれど)し慈しんだのか、結局その答えは提示されないままだったけれど、彼が誰も傷つけたくないと考える優しい人なのだということはなんとなく想像できます。
…とまぁいろいろ書いたけれど、つまるところ博士も私もルートも、3人ともとても愛しいキャラクターだったということです。
寝不足になってまで読んだ甲斐はあった。
全然違ったな。
淡々と読み進めて、淡々と泣けるお話でした。
数学(数字)とタイガースと江夏がこんなに素敵な話を紡ぎ出すなんて、考えたこともなかった(笑)
あたしは数学にはずっと苦しめられてきたので、あまりいい思い出はないんだけど、今回ばかりは数学ひいては数字はとても美しいものなのだと思いました。
80分しか記憶がもたない博士が繰り返し語る素数の話や、読んでも理解できないような公式の話、普段とかく敬遠しがちなそれらがこの作品のスパイスになってるのは間違いないと思います。
一人称の主である「私」もその息子のルートも、凡庸であることこそが美しいという見本のような人たち。
「私」は素敵な家政婦さん。
人のことを思いやるという行為は、いつだってすばらしいものだとあたしは思う。
ルートは聡明でとてもかわいらしい男の子。
子供なのに、時々子供とは思えないようなことを言ったりする。
大人が思うほど、子供は単純な生き物じゃない。
案外大人より大切なことを知ってたりするんだなぁって。
繰り返し80分を生き直す博士が、前の80分を忘れてもなお、なぜあんなにも子供に執着(という表現が正しいのかわからないけれど)し慈しんだのか、結局その答えは提示されないままだったけれど、彼が誰も傷つけたくないと考える優しい人なのだということはなんとなく想像できます。
…とまぁいろいろ書いたけれど、つまるところ博士も私もルートも、3人ともとても愛しいキャラクターだったということです。
寝不足になってまで読んだ甲斐はあった。
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